近所に桜並木がある。
毎年この季節になると、満開の桜が散歩道を覆いつくす。まるでアーチに囲まれたような空間が続いていく。地元の人達が桜の花を愛でながら、素敵な時間を過ごす場所。
今年もそろそろかな~なんて思いながら、足をのばしてみた。が、桜の花は全くない。少し歩いたところにようやく一輪、二輪。気の早い花たちがちょこちょこっと咲いている程度。
せっかく来たのに残念。今年はまだだったんだ・・・。
肩を落としながら振り返る。桜の花を求めて見上げていた目線を下に落とした瞬間、小さな白いお花たちが視界に飛び込んできた。
うわぁ。。
満開の桜も綺麗(なはず)だけれど、名前も知らないこの白いお花たちも、とっても可憐で、桜とは違う美しさがある。もし桜が満開だったら、このお花たちの存在には気付かなかったかも・・・。
白いお花をじっと見つめていると、急に「世界に一つだけの花」のメロディーが浮かんできた。
「名前も知らなかったけれど
あの日僕に笑顔をくれた
誰も気づかないような場所で
咲いていた花のように
そうさ 僕らも
世界に一つだけの花
一人一人違う種を持つ
その花を咲かせることだけに
一生懸命になればいい
小さい花や大きな花
一つとして同じものはないから
No.1にならなくてもいい
もともと特別な Only one ...」
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